出光美術館 茶の湯床飾 8
- ブログ
清巌宗渭(せいがんそうい)
皆様、ご存知でしょう。宗旦の参禅の師、実直で力強い字です。
清巌和尚は東京品川の東海寺の住職も勤めております。
東京品川の東海寺は裏千家ではかつては六閑斎忌が行われておりました。
最近は裏千家東京道茶道会館で追善茶会をしているようです。
かつて六閑斎忌の当番で沢庵和尚のお墓の前で案内をした事があます。朝一番は大宗匠が六閑斎の墓にまず初めに手を合わせに来るのです。この姿に胸が熱くなりました。
家元と言う人生のさだめは、命をかけてでも千家の茶の湯を次の代へ繋いでいく、言葉にならないほどの重圧の中で代々、何百年も行われている。命と命の大河です。
裏千家を守る為に、六閑斎は何度も徒歩で京都と江戸を往復し命を削るようにして、最後は命の炎が東京の道のなかばで燃え尽きてしまいました。その六閑斎の無念は今、大宗匠や御家元へ繋がり裏千家流茶道が花を咲かせて無念をはらしております。
ついでにもうしますと、家元制度を揶揄する輩がいますが、命の大河を繋いで来られた、歴代の御家元の生き様を少しでもお考えになった事はあるのでしょうか。
「君子千里同風」
六閑斎と大宗匠や御家元も同じ心と言う事でしょう。