足し算引き算
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御家元のお言葉
祝い釜の場合、めでたいものばかり華々しく取り合わせ、少しやかましくなってしまうことがあります。
中略
「足し算だけでつくられた世の中」に長居しすぎたような気がいたします。
とあり、このお言葉に胸が熱くなりました。
友人と茶事を行っていた時に友人は、壁床に信楽焼のうずくまるを掛け、本勝手向切で自在に釣釜を掛け筒茶碗で迎えてくれました。
その友人は、人を集める為には、華々しい道具で軽い茶をやれば、人が集まるのは分かっている、けれど
千家の茶の湯は侘茶であり、人から注目される為に華々しく軽い茶に心が動きそうにもなるが、数百年と宗匠が続けてきた本道に腰を据える。じつはその本道の方が面白いと言う事を知って貰いたいと、ぐっと堪えていると薄茶を点てながら話していました。
すこし、足し算が過ぎているのかもしれませんね。