茶信
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手紙のやり取りは茶事を行う時に行います。
最近はメールやLINEでの招待が多くなっておりますが、やはり手紙のやり取りも覚えておく必要があります。
前礼、まず亭主からお客様へお手紙を出します。これは茶事に参加の意思や正客や詰をお願い出来るかの確認のご連絡です。頂いた客は参加の有無と役を引き受けるかのお返事を出します。
後礼、茶事が終わり客はおもてなしの数々のお礼を手紙にしたためます。
客は素晴らしい茶事なら感動のあまりに手紙出さずにはいられないです。
亭主は後礼を心待ちにしています。自分の茶事が満足頂けたか不安な気持ちを持っております。茶事は長丁場で一、二回どこかで間違えをおかしており、それを悔やんでいたりもします。
後礼が来て感謝のお言葉を頂くと救われる気持ちになります。
今はLINEやメールなどで全てが済む時代になりましたのでそのような事は必要ありません。
しかし、気持ちを伝える為には煩わしいとおもうような事をあえてする事でしか伝わらない心があると感じております。
手紙と申しましても特殊な書き方で巻紙で書きますので、手間が掛かります。その時にいつも書道を学んでおけば良かったのにと心苦しくは思いますが、字の美しさより、早く届く事の方が思いは届く物と信じております。
茶道をしなければ巻紙なんて物を買う事も無かった事です。
茶道は総合芸術と言われておりますが、本当に多方面の事を学ぶ機会を頂いております。とは言うものの、夜咄の茶事のご案内が先ほど届きまして、返信の文章に悩んでおります。