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飛石と水打ち

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茶事では客は、必ず水が打ってある露地を歩きます。そうなると飛石の上は必ず濡れています。その飛石を歩く際に飛石が凹んでいると水がわずかながら溜まってしまいます。普段の生活なら、靴を履いておりますのでまったく気にもならないのですが、露地は露地草履と言いまして藁で編んだ草鞋です。

露地草履で飛石を歩いて行きますと僅かに水が溜まっていても水が草鞋を通して足袋が濡れてしまいます。

よく露地に水を撒いたら飛石の水溜りを雑巾で拭くようにと指導される先生がいらっしゃいます。まさにそれをしなければ露地の飛石で足袋を濡らし茶室の中を汚してしまいます。

茶室が汚れると言う事は、これから食事をするテーブルを汚すようなものです。つまり、テーブルがない時代は、折敷(食事をする為の盆)を畳の上に置き、茶入や菓子器などを畳に置きます。

また、仏教の清浄を具現化した茶室と言う空間を汚してしまう事にもなります。

そのようになりますので、それを知っている庭師ならば、飛石を選ぶさいにもその凹んだ石をなるべくなら選びません。

それと、水を撒きますので滑りにくい石を選ぶ事も重要になり、わりと川石などは表面がツルツルの物が多く水を撒くと滑りやすいです。山石でも関東の根府川石なども水を撒くと滑りやすいので気をつけたい物です。

茶事をしていますと足袋が濡れてしまう事もあります。また、半東の場合は急に露地に飛び出して露地柄杓を引いたらするで滑ってしまった事もあります。その経験からその事が重要だとだと思いました。

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