新着情報

カテゴリー:

京都国立博物館 茶の湯3 馬蝗絆

  • ブログ

青磁の茶碗の馬蝗絆(ばこうはん)が出ておりました。東京国立博物館の所蔵ですので東京在住の方々にはお馴染みの茶碗であります。

蝗は「いなご」と言われておりますが、「ひる」という意味だと説もあり、その説を聞いた時に合点がいった記憶があります。

また、この茶碗と同じものがマスプロ美術館にもあり、どちらが古いとか研究者の間でいろんな考えがあるそうです。

この鎹ですが、中国では磁器や陶器が壊れたさいに穴を開けて鎹をつけて修理していたようです。

この作業は、チャン・ツィイー主演の「初恋のきた道」の中で割れた茶碗を鎹で修理する修理屋さんが出て来ますのでご覧になった方はご存知だと思います。

この青磁の茶碗の馬蝗絆は伝説ですと中国に修理を依頼したら鎹で修理されて来たと言う、言い伝えの茶碗です。

この修理跡をめでるとは、まさに日本人らしい美徳だと思います。

中国の美術的な価値観ですと修理した物を尊ぶという事は無いと思われます。

日本人の物の哀れを楽しむ。良いことです。

ページトップへ戻る