朝茶事 懐石
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朝茶事の懐石は基本的に向付に生魚は使いません。昔は冷蔵庫が無い為に朝に生魚が用意出来ないと言う理由からです。朝なので簡単な料理となります。焼物がありません。また、香の物の数が多くなります。
朝からお酒を飲むとは、なんと贅沢な時間なのでしょう。
今回は亭主みずからの手料理で茶懐石をいただきました。お菓子もお手製で葛焼です。
朝の茶事ですとお菓子が用意出来ないのでお手製の思い菓子を作ったそうです。
茶懐石の料理人の方もいますがお手製で作られた方が良いと思います。
このお手製の料理におもてなしの心が表れています。主菓子を食べたので中立をして鳴物を待ちます。
亭主より「銅鑼を鳴らします!!」と言われました。これには訳があり、「準備が整いましたらおな鳴物でも」と言われ後座の準備をしていたら風で風鈴が鳴り、それを鳴物と勘違いした客が後入りしたそうで、わざわざ銅鑼を鳴らすと言っているそうです。
でもこの亭主なら風情と言って風鈴を鳴らしかねないのでそのように思われたのでしょう。本物の茶人です。