新着情報

カテゴリー:

殿ケ谷戸庭園にて茶会

  • ブログ

都立殿ケ谷戸庭園の紅葉亭をお借りして、茶会をしました。きっかけは、イタリア人留学生に日本文化を体験させたいとホストファミリーからの問い合わせでした。

殿ケ谷戸庭園はかつては岩崎家の別荘で素晴らしい庭園が広がっています。茶室はその綺麗な庭を見渡せる最高の場所です。

ここで、イタリア人留学生とホストファミリーと茶友の数名で茶会をしました。とても暑い日でしたので、ここは火気厳禁です。なので電気の風炉と敷板を貸し出してくれます。釜と水指も借りました。床に自在も有りました。ポットで湯を沸かせます。風呂先も貸し出してました。茶碗は無かったですが、エフゴの建水は借りれました。消耗品と軸と茶碗を持っていけば茶会は出来ます。

寄付で前茶として茶箱「卯の花」で冷水で茶を点てました。小山園の冷水で点てられる。抹茶を使いました。振り出しにラムネを入れて出しました。30度を朝から越えるこの日は、到着したら喉がカラカラでしょう。冷抹茶で涼んで貰いました。

 

次に本席へ移動して貰い、弁当を出しました。

イタリア人留学生に日本やイタリアの文化について話し合い文化の違いや同じところを談笑しました。

日本のアニメが大好きだと言ってました。私もイタリアに旅行に行った時にドラゴンボールがテレビでイタリア語でやっていた事に驚きました。

それはスペインでもフランスでも同様で日本の文化=アニメ、というイメージが定着していて日本に来る理由はアニメという欧米人が多いことになっているようです。

 

イタリア人はアメリカ人とは違い前に前に出ると言う事はなく、日本人ほどではないですが、謙遜も少しするようです。

 

イタリア人留学生は日本に来てご飯を手にもって食べる習慣に最初、戸惑ったと言いました。欧米の人は確かに皿を食べる時に手に持たないなぁとしみじみ思いました。

弁当を持って箸で食べてる事自体が、彼らとの文化の違いがハッキリと分かる事なのでしょう。

中立でトイレ休憩、紅葉亭の中にトイレがあるので便利でした。また、冷暖房完備なので涼しく心地良かったです。 

 

中立が終わり、濃茶、それまで和気あいあいしていたのが静寂に包まれる。この静寂を楽しむ日本人に非常に好意的に見てました。また、規則正しい動きが、大好きだと言ってました。濃茶が終わり、薄茶、イタリア人留学生に茶を点てる経験をして貰いました。

とても楽しそうでした。今回、使用した茶杓はこの日の為に削ったもので拝見の時に茶杓に筒を付けてプレゼントしました。そのイタリア人留学生に今日の内容の感想を聞いて見ました。伝統的で素晴らしいとの感動。茶杓の筒に筆で「伝統」と銘をつけてお渡しをしました。

 

とても良い経験をさせていただきました。ローマの野尻命子先生の事を思い出しました。

 

茶の湯は「ハート トゥー ハート コミュニティケーション」です。

世界共通言語だと思いました。イタリア人留学生はイタリア語で「さよなら」とは言わずに、「また、会いましょう、今度は家族で来ます」と言って帰路に着きました。その言葉は嬉しい限りです

ページトップへ戻る