茶事の準備、感謝しかありません
- ブログ

先月、おこなった炉開の茶事にて、亭主の自分は仕事が忙しく準備は当日のみしかありませんでした。しかし、先輩が前日に入り炉中の灰を全てふるって柔らかく空気を入れて、小さなゴミを取り除いてくれていました。
茶事当日、先輩はたっぷりの湿灰を持ってきてくださり撒いて炉中を化粧しました。
炉の正午の茶事ですから初座の懐石の前に炭を注ぎました。その後の中立して頂き、後座には続き薄茶で行いましたが、炉中の炭の勢いがずっと衰える事が無く、美味しいお茶を飲む事が出来ました。
炉中の灰をふるうと、湿灰をしっかりと化粧させる事をすると、ここまで火力が衰えないのかと驚きと共に、先輩方への感謝の気持ちでいっぱいになりました。
茶の湯は目に見えない準備を丁寧にして、初めて表舞台でおもてなしを出来る事をしみじみと学ばせていただきました。
経験による生きた知識は何ものにも変えられないと思います。