炉開き
- ブログ
今年は暖かく、開炉というのも少し不思議な感じがしますが、茶人の正月ですのでやはり楽しみにしておりました。
昔なら植木屋さんも茶庭の腰掛待合の樋を青竹に変えたり棕櫚箒を作ったりと忙しかったものですが、今はそのようなご依頼はほんとうに少なくなりました。
今でも、炉開きのお点前の時の蓋置は引切の青竹を使ってくださる事が多くございます。それだけでもご馳走です。
炉開きをなさった茶人の皆様、おめでとうございます。
写真は、ある茶道具屋さんのホームページに載っていた壺飾りの写真ですが、髙橋庭園の代表が茶道具屋さんに頼まれて結んだものです。
古くは茶壷の紐の結びは、江戸初期には千家には伝えられておらず、紀州徳川家より、表千家の隋流斎にお問い合わせがあり、表千家隋流斎は当流には残っておりませんので他流にお聞きしてまいります。との事でこの結び方をお行ったとの事です。江戸時代、茶壷は大名道具だったので、千家では扱う道具では無くなっていたようです。
江戸時代の不代筆記にその事が載っております。この事については川上不白は表千家の如心斎よりお聞きしたそうです。不白は如心斎の弟子でした。
後に裏千家に伝わり、現在に至っております。ご存知のとおり、裏千家の最々斎竺叟や一燈やは如心斎の弟であります。ゆえに伝わるのは自然のことと思われます。
1982年に大名の御子孫であられます尾張徳川家21代当主の徳川義宣氏が淡交社にて茶壷の本を書かれました。
大名の子孫ゆえに書くことが出来たご本です。