高取焼宗家 豪雨災害
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ニュースにて高取焼宗家が豪雨にて被災されているのを知りました。
心より、被害が少ない事をお祈りいたします。
高取焼でも宗家は特別だと思います。
高取静山により、復活しますがそもそも黒田藩の官窯ですから、技術の高さは陶器の中でもずば抜けていると思います。
初代八山より続く窯は、秀吉の朝鮮出兵により、
日本に連れてこられた八山は当初、鷹取山麓に永満寺宅間窯をひらき、
慶長19年に内ケ磯に移り、
遠州公の茶器製作の指導を受け、遠州高取が始まります。
ここに、綺麗さびの茶器が完成されたと言うことです。
その後に白旗山に窯は移り、明治維新で窯はやめてしまったと言う事です。
それを、高取静山が復活します。
静山は女性です。その頃、福岡から出て東京に住んでいた静山は、福岡と東京を行ったり来たりと、
とても苦労を重ね、高取焼を復活します。たくさんの失敗をしたそうです。
直接に静山にあった方にお聞きしますと、お酒が好きで豪快なお婆ちゃんだったとの事です。
しかし、静山の作品は、とんでも無く繊細できめ細かい。
他の高取とは比べものにならない気品の高さ。高取宗家の茶道具は別格です。
高取焼は江戸時代に量産する為に博多に工場を作り、
その系統が他の高取になっているようです。また、焼物ブームに乗って高取を名乗った人もいたようです。
高取焼はその独特な釉薬の美しさと土を細かくし、その細かさゆえに作られた繊細な造形美です。
高取宗家の茶道具は、大名の茶道具です。民衆の茶では恐れ多いほどの気品と格式の茶道具です。本当に高取宗家の道具は素晴らしいです。
その高取焼宗家の窯が被災された事、
とても心配に思います。被災が少ないことをお祈りします。