暁の茶事 4 迎付
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暗闇の中、腰掛待合にて待っていますと手燭を持った亭主が炎をゆらゆらと揺らしながらやって参ります。2月の寒い時期に空気は凛と張り詰めていて足のつま先は凍えるような寒さです。
手燭を亭主と正客は交換し蹲踞に進みます。
手燭を使うので雁行で進みます。蹲踞には湯桶が持ち出してあり、亭主の心飾りに感謝して使わせて貰いました。
若い者は湯は使うなと古い教えにありますが、申し訳ございますが2月の早朝の寒さでは湯を使わせて貰います。
蹲踞を使いましたら詰は手燭を持ち足元を照らしながら雁行で躙口まで、正客は手がかりの開けてある躙口を開けて席入りをします。次客も席入り、詰は手燭の蝋燭を消して席入りしました。
夜咄の茶事では、手燭は中立でまた使うお約束になっておりますので灯りが着いたまま躙口の辺りに置いて置きますが、暁の茶事の場合は中立で夜が空けていますので蝋燭は消して燃え尽きた燈心は懐紙に包み懐へ入れて席入りをします。