茶事 裏千家の千鳥
- お知らせ
茶事で千鳥というと茶事を経験した方は身構えると思います。まだ千鳥を分からない方はスルーしてください。よく千鳥が難しくてわからないので教えてくださいと言われます。裏千家の千鳥は他の流派の千鳥よりシステマチックで簡略化されているので法則さえ分かればよろしいと思います。懐石では飯(めし)に付くのが菜(な)ご飯のおかずです。酒に付くのが肴(さかな)です。なので酒が出ると肴が食べれる。この法則は懐石のルールです。一献目で向付に手をつけられる。これは茶事を何度か経験していると理解します。このルールが千鳥でも生きている。
酒を飲んだら肴が食べれる。
千鳥の場合は八寸の海の物を盃をいただいたら食べれる。いよいよ八寸ニ献目
亭主「どうぞお流れを」
正客「御別盃のお待ちだしを」相手に気を使っていう
亭主「なにぶんご用意がございませんのでどうぞお流れを」
正客は盃を懐紙で清めて盃台に乗せて下で回して亭主の上座におきます。
上座に置くのは裏千家では自分の物は下座から取り相手の物は上座から渡すという礼儀作法がありますのでそのようにします。
お流れで盃をみんなで飲むのは、これは同じ盃でお酒を飲ませてくださいとの意思表示です。そもそも濃茶を飲む時に全員で同じ茶碗で回し飲みをするのだから、全員で同じ盃を使う事に意味があり、昔の小津安二郎などの映画を見ていると「お流れ」と宴会の時に同じコップでお酒を飲むシーンが出て来ます。任侠映画を見ていても兄弟の盃と言うように同じ盃を使う事で仲間と言う証なのでしょう。
さて千鳥に戻ります。
千鳥の間違いやすいポイントが3つ有ります。これは文章で紹介していきます。
ここで亭主は移動せずに次客に燗鍋を渡し、八寸を回して正客の上座に置きます。そして次客からお酒を注いで貰います。飲み干します。その間に正客は八寸を海・山の2つを自分の懐紙を三枚ぐらい取り、角を折ってその上にのせます。どちらの角を折るのかというと銘々皿の杉板はどちらが折ってあるか考えれば分かる事で皿として使うので右上を折ります。その海・山がのった懐紙を亭主に回して上座に置いておきます。
亭主が盃を飲み干したタイミングで次客からのお流れを受けているのでその場所(正客の前)から次客へ酒を注ぎます。この場所で注ぐのは理由があります。それは仕事が残っているからです。山の物を取る事です。正客の山の物を小吸物の蓋に乗せてから次客の前に移動します。次客が飲み切ったら次客へ「どうぞお流れを」で三客へ燗鍋を回し三客から酒を注いで貰う。これを繰り返す。そして間違いやすいポイントが1目つ詰は亭主に2回酒を注ぐ、これは前の客の「流れ」の分を注ぐ、そして亭主が自分の前に来て「流れ」を所望するので2回注ぐ事になります。これは、茶事で亭主、詰がよく間違えるポイントです。昔、よく間違えて注意を受けました。頭で分かっているのに間違えたところです。
間違い易いポイントの二つ目が正客はまだ、酒を飲んで無いという事、つまり酒と肴のルール、酒を飲んでから肴が食べれるという法則上、正客は亭主が取った山の物は食べれないと言う事。いよいよ亭主が正客の前に来て「ながなが拝借しました」と言って盃を正客に返して一献注ぎます。ここで正客は盃を飲み八寸の山の物に手をつけられます。
間違いやすいポイント3つ目、亭主はまた正客から「お流れを」で正客のお酒を貰います。そして正客から燗鍋で注いでもらう。亭主は二度「お流れを」を正客に言う。ここで全員が亭主に酒を注げる。詰は2回注いでいる。
亭主が盃の飲み干したタイミングで、正客は「どうぞ御納盃を」、そして盃台に盃を置くタイミングで「お湯を」で湯の所望をする。そうしたら亭主は八寸の海と山の物を中央に集め八寸に盃台と亭主に取って貰った懐紙の海・山の物を乗せて、右手に燗鍋を持ち左手に八寸を持ち茶道口から帰ります。
間違いやすいポイントを整理すると最初のお流れの時には正客に酒は注がない盃だけ拝借する。詰は二度酒を注ぐ。正客は酒を注がれるまで山の物は食べない。亭主は正客に二度「お流れを」と言う。文章で読んでも分からないと思います。
繰り返し何度もやるしかありません。
つまりたくさん茶事に呼ばれる人になる事、それは茶会でやたら正客を断ったり、面倒な事を避けて他人にやらせる事などをしてはいけません。正客を断る事が美徳と勘違いしている方がなぜかいます。
それはしっかりと見られており、いろんなところで開催されている茶事の勉強会ならお金を出せば行けますが、個人的な茶事に客として呼びたいとは思いません。
茶事に呼ばれる人になる!それが茶が上達する1番の早道です。



